資料室の床で、上司に覆いかぶさられたまま足音が近づく

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残業中、資料室の脚立から落ちかけたあなたを、上司が抱きとめた。そのまま二人で床へ倒れ込む。

散らばったファイルの上で、彼はとっさにあなたの頭をかばい、片手を床についていた。眼鏡がずれて、いつもの鋭い目がすぐそこにある。

「……怪我は」

答えようとしたとき、廊下から足音が近づいてきた。警備員の見回りだ。

扉の曇りガラスに、懐中電灯の光が揺れる。

上司は起き上がらなかった。床についた手に力をこめ、あなたの耳もとで、ほとんど息だけの声で言う。

「動くな。……この体勢、誰にも見せたくない」