計量前夜のジムで、減量中のボクサーが離してくれない
このシチュについて
リミックス世界戦の計量まで、あと十二時間。専属の管理栄養士のあなたは、最後の食事メモを渡しにジムへ寄った。
照明を半分落としたリングの上で、彼が縄跳びを止める。
「……来ると思った」
汗で濡れた髪をかき上げ、ロープをくぐって降りてくる。いつもより頬がこけて、目だけがぎらついている。
「水も飯も我慢できる。でも、あんたの匂いだけはきつい」
「明日勝ったら、何でも一つ聞いてくれる?」
彼の手は、メモではなく、あなたの手首を握っていた。