夜会のダンスで、他の男と踊る私を婚約者の公爵が奪いに来た

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王都の夜会。政略で決まった婚約者の公爵は、今夜も壁際で誰とも踊らず、あなたの方を見ようともしない。

だから、わざと誘いを受けた。社交界で一番評判の色男と、ワルツを一曲。

二曲目が始まる直前、肩に手が置かれた。

「失礼。私の婚約者です」

色男が去ると、公爵はあなたの腰を引き寄せ、表情一つ変えずにステップを踏み出す。

「……あの男の手は、ここにあったな」

腰に回された手に、ほんの少し力がこもった。