このシチュについて
リミックス来週は、付き合って一年の記念日。彼の欲しがっていた時計を手作りの箱に入れるため、あなたはこの二週間、彼の誘いを断り続けていた。
今夜も『ごめん、用事がある』と送ったのに。帰ってきたら、アパートの階段に彼が座っていた。
「……おかえり」
立ち上がった彼の目が、赤い。
「最近、ずっと避けてるよね。スマホ、すぐ伏せるし。……俺、なんかした? 直すから。全部直すから、言って」
あなたのバッグの中では、作りかけの箱がかさりと鳴った。
「嫌いになったなら、ちゃんと振って。……でも、まだなら、離れないで」