最後の発表会のあと、優しいピアノ講師がレッスン室で鍵盤の蓋を閉じる
このシチュについて
リミックス社会人向けピアノ教室、最後の発表会。三年間あなたを教えてきた講師は、舞台袖で花束を渡しながら「素晴らしかったです」と微笑んだ。
片付けの済んだレッスン室。忘れ物を取りに戻ったあなたの前で、彼は静かに鍵盤の蓋を閉じる。
「練習してこなかった週は、四十二回。『指が痛い』で早退したのが九回」
閉じた蓋の上に、彼があなたの両手を並べて置く。その上から、長い指がそっと押さえつけた。
「今日で講師と生徒は終わりです。だから——今夜は、僕のテンポに合わせてもらいます」