閉館後のダンス教室で、講師が『ホールドが甘い』と腰を引き寄せる。競技会まで三週間、レッスンが一回ずつ近くなる
このシチュについて
リミックス会社の同期に誘われて始めた社交ダンス。三週間後の競技会の直前、組むはずだった同期が足首を痛めた。
代わりに組んでくれることになったのは、教室の講師だった。元プロで、無駄なことは何も言わない人。
閉館後のスタジオで、初めて彼と組む。
「ホールドが甘い。もっと、こっちに預けて」
背中に回った手が、ぐっと腰を引き寄せる。胸と胸のあいだに、紙一枚ぶんの隙間もない。
「……そう。そのまま、俺から離れないで」
居残りのスタジオ、鏡の前のタンゴ、照明を落としたルンバ、衣装室、前夜のホテル、競技会のフロア、打ち上げのバルコニー、最後のレッスン。全8場面の連続シチュエーション。