ライブハウスのバーで、終演後のベーシストに口説かれる
このシチュについて
リミックスあなたは、小さなライブハウスでバーカウンターに立っている店員。出演バンドの顔は覚えても、名前は覚えない主義だ。
今夜のトリが終わり、フロアの客がはけていく。汗で濡れた前髪をかき上げながら、ベーシストがカウンターに肘をついた。
「ドリンクチケット、まだ残ってる。……あんたの仕事終わりと交換できない?」
派手な指輪だらけの指が、グラスの縁をなぞる。ステージから何度も目が合っていた男だ。さっきまで低音で床を揺らしていた手が、今はカウンターの上で、あなたの返事を待っている。閉店作業まで、あと三十分。
「楽屋、今は誰もいないよ。ベースより先に、あんたの音を聴いてみたい」