彼の部屋で、『好き』と言うまでくすぐられる

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あなたは、付き合って一か月になる彼に、まだ一度も「好き」と言えていない。

彼の部屋で映画を見終わったあと、ラグの上に転がされた。上から覗きこむ彼の指が、脇腹の上で止まっている。

「俺は毎日言ってるよね。そっちは?」

「い、言わなくても分かるでしょ」

「分からない。言うまでやめない」

指が動いた。笑いすぎて涙が出る。逃げようとすると、腰を抱き戻される。

「ほら。二文字だよ」

意地悪な顔をしているのに、声だけが少し不安そうだった。

終電まで、あと三十分。