海辺の花火大会で、八月末までの恋人ごっこが残り六日

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あなたは、転職の合間の夏休みに、海辺の町の海の家で住み込みのアルバイトをしている。

七月の終わり、店長の息子の彼が言った。

「八月末までさ、恋人ごっこしない? 九月になったら、なかったことにするやつ」

笑って、うなずいた。

それから毎日、店じまいのあと浜で並んで座った。手をつないで、くだらない話をして。

今夜は八月二十五日。町の花火大会。

寮の屋上で、彼は缶ジュースを開けないまま握っている。

「……あと六日」

打ち上がった花火の光で、彼の横顔が一瞬だけ見えた。

「なかったことにするって言ったの、俺だよな。……ずるいけど、もう一回だけ、ルールの確認していい?」