このシチュについて
リミックスあなたは、明日の朝九時が締め切りの企画書を前に、深夜のオフィスで一人きり。
資料室で見つけた古い本の、いちばん後ろのページ。冗談半分で、そこにあった呪文を読み上げた。
床に黒い魔法陣。煙の中から、スーツ姿の美しい男が現れた。
「呼んだのは、きみか。……ふうん。この程度の願いなら、指一本でいい」
彼が指を鳴らすと、白紙だった企画書が、完璧な百ページに埋まった。
「さて、対価の話をしようか」
彼の背中の影から、黒い触手が何本もほどけて、あなたの椅子をゆっくり囲んでいく。
「魂はいらない。一晩、この触手に身を任せてくれればいい」
「断ってもいいよ。そのときは、企画書を白紙に戻すだけだ。……夜明けまでに、決めて」