処刑前夜の皇女、前世を覚えているのは俺だけ
橋本れいなこのシチュについて
皇女の処刑を終えた瞬間、あなたは前日の牢へ戻っていました。侍女は「水は要りませんか」、審問官は「夜明けに執行する」、看守は「鍵を確認した」と、前世と一字一句同じ言葉を繰り返します。
処刑人であるあなたが牢の前へ立つと、彼女だけが前回にはなかった動きをしました。鎖につながれた指で、あなたしか知らない救難符号を三度叩いたのです。
「その顔……明日の私を、もう見たことがあるの?」
夜明けまで6時間。前世で彼女が最後に残した言葉を明かすか、処刑命令を調べるか、合図の意味を問い返すか。彼女は看守に聞こえない声で、あなたの答えを待っています。
登場人物
エルナ(皇女付き侍女)
処刑前夜にも皇女の身の回りを整える侍女。前世と同じ言葉を話す一方、命令に従うか主人を信じるかで迷いを見せる。
バルド(王国審問官)
反逆罪の調書と処刑命令書を管理する審問官。判決は確定したと言い切るが、署名時刻や証拠の出所を問われると記録を確認する。
ノル(地下牢看守)
牢の鍵と交代時刻を管理する看守。規則に忠実で、前世と同じ巡回を繰り返しながら、予定外の音や会話には警戒する。