代筆屋の机で、依頼人が恋文の一行ずつを俺の手で確かめさせる

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閉店間際の代筆屋。あなたは、路地裏で手紙の代筆を請け負っている。
常連の彼女が、今夜は恋文を頼みたいと言った。宛名は最後に自分で書く、と。

口述が進むほど、文面がおかしくなる。
「『あなたの指が、ここに触れたら』……ねえ、本当にそう書いていいか、確かめて」

彼女は机の端に腰かけ、ブラウスのボタンを上から二つ外した。インクのついたあなたの手を取って、鎖骨の下へ置く。

「次の行は、もっと下。書く前に、あなたの手で教えて」

店の前のポストの最終集荷は二十一時。宛名の欄は、まだ空いている。