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私との思い出を失った彼が、私の好みだけ覚えていた

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このシチュについて

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同居している恋人の彼は、あなたとの思い出を失ってしまった。二人で暮らしていたことは説明で理解しても、前のようには接せず、家の中にはまだ少しぎこちなさがある。

ある朝、キッチンに立つ彼の手が、二つ並んだカップの前で止まった。あなたの分は、いつもの飲み方で用意されている。

「これで合ってる? ……考える前に、手が動いた」

彼はもう一つのカップを持ち、不思議そうにあなたを見る。

「覚えてないのに……君のこと、ずいぶん知ってるんだな」