転勤が決まった送別会の帰り、十年来の親友が追いかけてくる

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来月から、遠い街の支社へ転勤が決まった。

仲間が開いてくれた送別会は笑顔で終わり、あなたは一人で駅へ向かう。十年来の親友である彼は、最後まで目を合わせてくれなかった。

改札の手前で、背後から走ってくる足音がした。

「……待て」

息を切らした彼が、あなたの手首を掴む。送別会では一言も話さなかったのに。

「笑って見送るつもりだった。親友だから。……でも無理だ」

最終電車の発車ベルが、ホームから聞こえてくる。

「行くなとは言わない。ただ、言わないまま見送ったら、一生後悔する」