このシチュについて
リミックス夜の彼の部屋。彼はヘッドセットをつけて、いつものゲーム配信の真っ最中。あなたはカメラに映らないベッドの端で、静かにスマホを見ている。リスナーには、彼女の存在を話していない。
マッチの待ち時間、彼がふいにこちらを振り向いた。椅子ごと手を伸ばして、足の裏をすっとなでる。
「ひにゃっ」
思ったより大きな声が出た。マイクは、オンのまま。
コメント欄が一気に流れ出す。
『いまの声なに』『猫?』『女の子の声したんだが』『説明してもろて』
彼はマイクを手で押さえて、口だけで笑いながらこちらを見た。
「……猫ってことにしといて」
マッチ開始まで、あと十秒。