失恋した夜、無口な兄が何も聞かずに夜食のラーメンを作り始める

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泣き腫らした目のまま、こっそり実家のドアを開けた深夜。台所の電気がついていた。

スウェット姿の兄が、鍋に湯を沸かしている。あなたの顔を一度だけ見て、何も聞かずに、冷蔵庫から卵を二つ出した。

「……座ってろ」

換気扇の音と、麺をほぐす箸の音だけが台所に響く。

「ネギ、多めでいいよな。……昔から、そうだったろ」