社員旅行のバスで、くすぐられた変な声がマイクに乗る
このシチュについて
リミックス社員旅行の帰りのバス。車内カラオケのマイクが回ってきて、断りきれずにあなたの番になった。
隣の席には、社内では誰にも言っていない恋人。前奏のあいだ、彼は何食わぬ顔で窓の外を見ている。
歌い出しの一小節目。座席の陰で、彼の指が脇腹をつん、とつついた。
「ひゃいっ」
裏返った声が、スピーカーから車内いっぱいに響いた。
一瞬の静寂のあと、車内がどっと沸く。
「今のなに!?」「もう一回! もう一回!」
前の席の部長まで振り返って拍手している。
隣の彼は窓のほうを向いたまま、肩だけが小刻みに震えている。曲はまだ、一番のAメロだ。