閉館後のバレエスタジオで、怪我で引退した元プリンシパルが私の手を取る
このシチュについて
リミックス大人向けのバレエ教室。あなたは仕事帰りに通う、まだ半年の生徒だ。
忘れ物を取りに夜のスタジオへ戻ると、明かりの落ちた鏡の前で、講師の彼が一人で立っていた。かつて海外の舞台で主役を踊り、膝の怪我で引退した人だ。
踊りかけて、やめる。その横顔を見てしまったあなたに、彼は苦笑して手を差し出した。
「見られたなら仕方ない。……一曲だけ、パートナーをお願いできますか。一人だと、どうしても最後まで踊れなくて」
ピアノの録音が、静かに流れ始める。