出会った深夜のファミレスで、五年目の別れ話
このシチュについて
リミックス終電を逃した夜、同じ作家の本が好きだと分かって、朝まで話した。
——あれから五年。同じ部屋で暮らして、同じ猫を飼って、それでも最近は、好きなものの話をしなくなった。
友人の結婚式の帰り、二人で、出会った深夜のファミレスに入った。今日で終わりにしようと、お互い言わなくても分かっていた。
窓際の席に、終電を逃したらしい若い二人が座っている。好きな映画の話で、楽しそうに笑っている。
彼は、ドリンクバーのグラスを置いたまま、その二人を見ていた。
「……俺たちも、あんなだったな」
声が、少しだけ震えている。