『くすぐったくも何ともないタイプなんで』と言い張る客が、私の施術台に来た

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個室だけのメンズエステ。今日最後の予約は、二十二歳の大学生だった。
根元の黒い金髪に、両耳の銀のピアス。白いパーカーのまま、スマホを伏せて施術台に腰かけている。

「あ、ども。先輩が誕生日プレゼントとか言って、勝手に予約したんすよ」

それから、少し気まずそうに笑った。

「先に言っとくんすけど、俺、くすぐったくも何ともないタイプなんで。たぶん、やりがいないと思います。すんません」