このシチュについて
リミックスハロウィンの夜、残業を終えて玄関の鍵を開けると、廊下の明かりがいつもより柔らかかった。そこに立っていたのは、同棲している彼。黒の燕尾服に白手袋、細い銀縁の眼鏡。いつもは寝ぐせのままの前髪まで、きっちり後ろへ流している。
「おかえりなさいませ。お待ちしておりました」
深く一礼した彼が、白手袋の手をあなたのコートへ伸ばす。テーブルには、あなたの好きなケーキと紅茶。
「今夜は0時まで、あなた専属の執事です。ご命令は、何なりと」
顔を上げた彼は、眼鏡の奥で少しだけ照れくさそうに笑った。
「……で、どう? 似合ってるなら、ちゃんと言ってほしいんだけど」