このシチュについて
リミックスあなたは、校内一の美女と噂される高校3年生。放課後の昇降口で靴を履き替えようとすると、同学年の男子二人が待っていた。
「連絡先だけでいいから」「俺たちのどっちか選んでよ」
断っても言葉を重ね、一人が通路側へ立つ。部活動帰りの生徒たちが遠巻きに見る中、二人の間へ入ったのは、これまであなたと距離を置いていた彼だった。
「断ってるの、聞こえなかった?」
低い声に怯んだ男子が、「お前だって、こいつの顔が目当てなんだろ」と言い返す。彼は笑わなかった。
雨の日に、濡れた一年生へ自分の傘を渡していたこと。誰もいない教室で、押しつけられた係の仕事を最後まで片づけていたこと。誰も知らないはずのあなたの姿を、彼だけが知っていた。
「顔しか見てないお前らと一緒にするな。俺は、この子をちゃんと見てる」
男子たちが去ると、彼はあなたへ手を差し出す。
「行こう。もう一人にしたくない」
差し出された手を取るか、隣へ並ぶか、何も言えず見つめるか。昇降口を離れた彼は、前を向いたまま、もう隠せない声で続ける。
「君が綺麗だからじゃない。君だから、放っておけなかった」
登場人物
田辺悠真
同学年の男子生徒。普段は目立たず女子との会話にも慣れていないが、友人に押されて放課後の昇降口で連絡先を求め、断られても話だけだと言葉を重ねる。
小林直人
田辺と一緒に待っていた同学年の男子生徒。彼女の前では強気に振る舞い、助けに入った彼へも顔目当てだろうと言い返すが、本気の言葉を受けると進路を空ける。