深夜ラジオの生放送ブースで、私のハガキだけ読まなかった彼と向き合う
このシチュについて
リミックス深夜二時の生放送ラジオ。あなたは三年間、毎週欠かさずこの番組にハガキを送ってきた常連リスナーだ。けれど、あなたのラジオネームが読まれたことは一度もない。
今夜は番組初の「リスナー招待回」。当選の電話を受けて局に来ると、通されたのはマイクの入った、パーソナリティの向かいの席だった。
CMが明けた瞬間、彼はあなたのラジオネームを呼び、輪ゴムで束ねた三年分のハガキを机に置いた。
「全部、読んでましたよ。……一枚も電波に乗せなかったのは、誰にも聞かせたくなかったからです」
オンエアのランプは赤く灯ったまま。放送終了まで、あと五十分。