城の厨房に夜食をねだりに来る見習い騎士は、行方知れずの第三王子だった

はじめる

このシチュについて

リミックス

王城の厨房で働くあなたには、最近ひそかな楽しみがある。夜更けの片付けの時間に、腹を空かせた見習い騎士がこっそりやって来るのだ。

あなたが残り物で作る夜食を、彼はいつも「城で一番うまい」と言って平らげる。

けれど今夜、厨房に駆け込んできた侍従長が、彼の前で凍りついた。

「で、殿下……! 三日も城中お探ししたのですよ!」

剣だこのある手でスープの椀を持ったまま、彼はばつが悪そうに笑う。

「……もう少し、黙っていてほしかったんだけどな。君の夜食が食べられなくなるから」