「ここの香りをつけると、恋人ができる」——噂の香水店で、調香師が「あなたの肌の匂いを確かめないと作れない」と言う
このシチュについて
リミックス路地裏の小さな香水店。
SNSでは、なぜか同じ噂だけが広まっている。
——「ここの香りをつけると、恋人ができる」。
冗談半分で扉を開けると、カウンターの奥にいた調香師の彼が顔を上げた。白いシャツの袖をまくった腕、細いガラス瓶を扱う長い指。
「いらっしゃいませ。……既製の香水をお探しですか。それとも」
彼はあなたをしばらく見つめ、少しだけ近づいて、息を吸った。
「失礼しました。お客様には、棚の香りはどれも合わない気がして。……もしよろしければ、オーダーでお作りしましょうか。奥の調香室で」
奥の扉に手をかけて、彼は付け加える。
「ただ、お客様だけの香りを作るには、肌の匂いを直接確かめさせていただく必要があるんです」
棚の香水を選ぶか、どうやって確かめるのか尋ねるか、黙って奥の部屋へ入るか。