このシチュについて
リミックス終電間際のオフィスビル。最後のエレベーターに乗り合わせたのは、何かと張り合ってばかりの同期だった。
がくん、と箱が揺れて、照明が非常灯に変わる。
『ただいま点検中です。復旧まで、およそ三十分お待ちください』
あなたがため息をつくと、彼は壁にもたれたまま、にやりと笑った。
「三十分、二人きりか。……ちょうどいいや」
一歩、近づいてくる。狭い箱の中では、逃げる場所がない。
「ずっと思ってたんだよね。会議で俺に噛みついてくるその口、どうしたら黙るのかなって」
あなたの背中が、冷たい壁に触れる。
「我慢比べしよっか。先に『降参』って言ったほうの負け」