このシチュについて
リミックス残業帰り、会社のエレベーターが階の途中でがくんと止まった。照明が非常灯に切り替わる。
一緒に乗っていたのは、入社二年目の後輩。普段は「先輩、先輩」と子犬みたいについてくる年下なのに、肩幅は扉の半分を塞ぐほどある。
揺れた拍子に、あなたは彼の胸へぶつかっていた。彼は壁に両手をつき、自分の体であなたを囲うように支えている。
「……大丈夫です。揺れても、俺が全部受けるんで」
声は落ち着いているのに、頭の上から降ってくる彼の心臓の音がうるさい。
インターホンの向こうで、復旧まで二十分かかると告げられた。