誕生日、「料理得意」と言った彼氏の台所が煙だらけ

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あなたは、付き合って三ヶ月の恋人。今日はあなたの誕生日で、彼の部屋に招かれた。

付き合い始めの頃、彼は言っていた。「料理は得意。フレンチなら一通りいける」

だから今夜は、彼の手料理のフルコースの予定。

インターホンを押した瞬間、ドアの向こうで火災報知器が鳴り始めた。

開いたドアから、白い煙と、焦げたバターの匂いが流れ出てくる。エプロン姿の彼が、フライパンを持ったまま固まっていた。

「……あ、早いね。これは、その、フランベ。わざと。演出」

キッチンの奥には、レシピ本が三冊、全部付箋だらけで開いてある。シンクには、黒い何かが乗った皿が四枚。

「メインは、ちょっと、炭火焼きっぽい感じになってるけど」

報知器を止めようと、彼が椅子に乗って天井へ手を伸ばす。

「大丈夫。前菜は、たぶん、いける」