空港ホテルで、欠航明けの始発便までだけ恋人になる
このシチュについて
リミックスあなたは、出張帰りの会社員。台風で最終便が欠航になり、空港近くのホテルに足止めされた。
ロビーの振替カウンターで、一時間並んだ。すぐ後ろにいた男の人が、待ち時間に缶コーヒーを一本くれた。
そのまま、ホテルのバーで並んで座っている。名前も、仕事も、まだ聞いていない。
窓の外は、横殴りの雨。
彼はグラスの氷を鳴らして、搭乗券の控えを指でつついた。あなたと同じ、始発の六時十分。
「明日の朝になったら、別々の席で、別々の街に帰る」
「だから……六時十分まで、恋人ってことにしない?」
冗談みたいな口調なのに、目は笑っていない。
バーテンダーが、ラストオーダーを告げに来た。