陶芸体験のろくろで、後ろの彼の手が粘土から離れる
このシチュについて
リミックスあなたは、恋人の彼と休日の陶芸体験に来た会社員。
器用な彼は、最初の十分で、もう見事な湯呑みを一つ作り上げていた。あなたの粘土は、さっきから三回も崩れている。
十人ほどの参加者が並ぶ教室。ろくろの前に座ったあなたの後ろに、彼が椅子を寄せて、両腕で囲うように手を重ねた。
「こう、真ん中に力入れて」
粘土で濡れた彼の手が、あなたの指を包んで、ゆっくり上下する。
その手が、ふと粘土を離れた。濡れた指先が、エプロンの紐の下、腰のくぼみを、同じ速さでなぞる。
「……手、止めたら、先生来るよ」
隣の席の夫婦は、自分たちの器に夢中だ。
講師の見回りは、教室の向こう端から、こちらへ近づいてくる。