異界エレベーターの十階で、ひとりきりの男が待っていた
このシチュについて
リミックス四階、二階、六階、二階、十階。五階で乗ってくる女には話しかけない。
噂の手順をなぞったエレベーターが、十階で開いた。窓の外は夕焼けのまま止まっていて、街から音が消えている。
フロアの奥、非常灯の下に、スーツの男が座っていた。
「……人が来たのは、三年ぶりだ」
彼は立ち上がり、あなたの手首をつかんでエレベーターの前まで引いた。
「帰れる。戻れるのは一人だけらしいから、君が乗って」
手首を離さないまま、彼はもう『閉』のボタンに指をかけている。