静まり返った美術館で、彼が絵の解説のふりで耳元に囁く

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このシチュについて

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あなたは、美大出身の恋人と、日曜の美術館に来た会社員。

昔から彼は、美術館では一言一言を選ぶように話す。あなたはその落ち着いた声で絵の話を聞くのが好きで、今日も彼を誘った。

閉館まで、あと四十分。裸婦画の並ぶ静かな展示室では、ほかの来場者が、少し離れたところで作品を眺めている。

彼は一枚の絵の前で足を止めて、解説を始めた。

「この画家は、腰のくびれの影を、すごく丁寧に描くんだ」
「……君のは、もっと深い。昨日の夜、触ってて思った」

声は真面目な解説の調子のまま。視線も絵から外さない。

「次の絵、膝の裏。君が一番弱いとこ」

彼はもう、隣の額の前へ歩き出している。