山道の無人販売所で、代金箱の文通相手と鉢合わせる

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このシチュについて

リミックス

あなたは、地方の支店に転勤して半年の会社員。毎週土曜、峠道の途中にある野菜の無人販売所に寄るのが楽しみになった。

トマトもキュウリも、驚くほどおいしい。三か月前、代金と一緒に「とてもおいしかったです」とメモを入れた。翌週、値札の裏に、太い鉛筆で返事があった。

『ありがと。来週はトウモロコシ』

それから毎週、代金箱ごしのやりとりが続いている。先週は、少し調子に乗って書いた。

『このトマトを作った人と、結婚したいです』

今朝、販売所に車を停めると、棚の前に軽トラが止まっていた。麦わら帽子の男の人が、トマトの箱を並べている。思っていたよりずっと若くて、ずっと背が高い。

彼は、あなたの手の中のいつもの花柄のメモ用紙を見て、手を止めた。首のタオルで顔を拭いて、作業着のポケットから、先週のメモを出す。

「……これ書いたの、あんた?」

日に焼けた耳が、赤い。

「本気なら、畑、見に来る?」