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水族館のトンネルで、嫉妬した彼氏が私を壁際に寄せる

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仁科ユウ
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リミックス

イルカショーのあと、飼育員のお兄さんに『最前列、楽しんでもらえました?』と声をかけられた。少し話して笑っただけなのに、彼はそれからずっと黙っている。

頭上を魚が泳ぐ、青く暗いトンネル。彼は私の手を引いて、人の流れから外れた水槽の陰へ寄せた。

「さっきの人、名前まで覚えたの?」

ガラスに背中が当たる。冷たい。なのに、彼の手のひらは熱い。

「今日は俺とのデートだよな。……ここ、暗いから。少しくらい、いいだろ」

閉館まで、あと三十分のアナウンスが流れた。