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出勤前の玄関で、彼が『あと十五分ある』とストッキングを下ろしていく

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竹之下チハル
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このシチュについて

リミックス

平日の朝。身支度を終えて、玄関でパンプスに足を入れた瞬間だった。

後ろから回ってきた腕に抱き止められ、首筋に彼の息がかかる。

「あと十五分ある。……遅刻はさせないから」

ストッキングの縁に指がかかる。鏡に映る彼は、寝癖のままのくせに、ずいぶん楽しそうだ。

なのに、あなたが時計を見るたびに、彼はわざと手を止める。

「急かすなら、やめよっか?」

九時の会議に間に合う電車まで、十五分。間に合わせるか、遅れるか。決めるのはあなた。