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階段で転んだら大学二年の春。初恋の先輩が、まだ笑っている

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花菱智春
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このシチュについて

リミックス

三十九歳。夢は叶わず、家族ともすれ違い、気づけば一人だった。

実家の階段で足を滑らせて——目を開けると、二十年前の大学の部室にいた。

「おい、寝ぼけてんのか? 新歓の準備、手伝えよ」

声をかけてきたのは、あの頃好きだった先輩。言えないまま、卒業と一緒に終わった初恋。

若い体。若い声。机の上には、懐かしい二つ折りの携帯。

今度は、後悔しないように生きられるだろうか。