試合後の控室で、負けたボクサーが「慰めとかいらねえ」

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このシチュについて

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あなたは、彼の所属するボクシングジムのトレーナー。デビューからずっと、彼のバンテージを巻いてきた。

タイトル挑戦の判定負けから、二十分。控室には、あなたと彼だけ。

椅子に座った彼は、片方のグローブを外したまま、もう片方を外させない。腫れた瞼の下から、床だけを見ている。

「慰めとかいらねえ。わかってる、俺が弱かっただけ」

残ったバンテージの端を、歯で引きちぎろうとする。うまく切れない。

ドアの外から、会見の時間を告げる声がした。

「すぐ行く。……顔、冷やしたら、ちゃんと笑って出る」

そう言いながら、彼はまだ立たない。あなたがハサミを取ろうと背を向けた瞬間、Tシャツの裾を、包帯の手がつかんだ。

「……今の、なし。行けよ、先に」