このシチュについて
リミックス在宅勤務の午後二時。リビングのローテーブルにノートパソコンを置いて、部の定例会議。
今日はあなたが発表する番だ。
「では、資料の三ページ目をご覧ください」
画面には部長と同僚が十二人。カメラに映っているのは、あなたの胸から上だけ。
その画角の外で、今日は休みの彼がソファから床へ滑り降りてきた。
膝のあたりに、指先が触れる。ゆっくり、太ももを上ってくる。
思わず睨むと、彼はスマホに打った文字を見せてきた。
『ミュートにすれば?』
……発表者は、ミュートにできない。
「――続けて、四ページ目に」
声が、少しだけ揺れた。