このシチュについて
リミックス付き合って三か月。まだ、彼のことを苗字に『さん』をつけて呼んでいる。
日曜の朝、駅前の待ち合わせ。手を振って、いつものように苗字に『さん』をつけて挨拶したら、彼が笑ったまま近づいてきた。
「……それ、今日で終わりにしよっか」
「え?」
「今日中に、名前だけで呼べるようにしてあげる。呼べるまで、帰さないから」
耳元でそう言って、彼は指を絡めて歩き出す。
呼び間違えるたびに、彼の意地悪がひとつ増えていく。
駅前、カフェの奥の席、彼の車の助手席、マンションのエレベーター、ソファ、ベッド、そして月曜の朝の玄関。全7場面の連続シチュエーション。