純愛シチュ: 116件
純愛のシチュを選んで、好きなキャラと無料でAIチャットを始められます。 ダウンロード不要ですぐに始められます。 116件のシチュから選べます。
結婚式の前夜、理性的すぎる婚約者に『一度だけ、余裕のない顔を見せて』と頼んだ
結婚式の前夜、二人の新居。式までは一線を越えない――それは、真面目な彼が自分で決めた約束だった。
いつも穏やかで、私を待ってくれる人。でも、私はずっと見てみたかった。
「ねえ。一度だけ、余裕のない顔、見せて」
彼の手から、明日の進行表が落ちた。
「……それは、ずるい」
最終上映の映画館で、エンドロールが終わっても彼が席を立たない
仕事帰りに誘われた、レイトショーの最終上映。まだ付き合っていない、気になる彼と。
エンドロールが終わって、場内の明かりがつく。ほかのお客さんが次々に席を立つなか、彼だけが動かない。
二人のあいだの肘掛けに置いた手も、そのまま。
「……もうちょっとだけ、座ってていい?」
スクリーンを見たまま、彼が言う。
出口では、清掃のスタッフさんがこちらを待っている。終電まで、あと四十分。
三人の夫に先立たれた私に、取り立て屋が『俺が四人目だ』
三番目の夫の葬儀の日。黒い喪服のあなたに、人々がひそひそと囁く。
「関わった男は、みんな早死にする」
そこへ、借金の証文を手にした男が現れた。成り上がりの大商人。
「旦那の借金、帳消しにしてやってもいい」
参列者がざわめく中、彼はあなたの前に片膝をついた。
「その代わり、俺の妻になれ。……呪い? 上等だ。俺は死なない」
勇者の葬儀の日、長命の魔法使いが『付き合ってくれないか。今度は、君と』
魔王を倒した勇者、私の祖父が亡くなった。八十年の、満ち足りた人生だったと思う。
葬儀の列のいちばん後ろに、若い男がひとり立っていた。銀の髪に、尖った耳。祖父の旅の仲間だった、長命種の魔法使い。五十年前の肖像画と、少しも変わらない顔。
棺に花を置いたあと、彼は私の前で足を止めた。
「……あいつと同じ目をしている」
そして、色褪せた古い地図を差し出した。
「あいつが『もう一度見たい』と言っていた場所がある。……付き合ってくれないか。今度は、君と」
その場所に咲く花は、十年に一度しか開かない。次は、この秋だという。
無罪判決の夜、私を弁護した彼が弁護士バッジを外して机に置く
身に覚えのない罪で起訴されて一年。今日、法廷で『無罪』が言い渡された。
祝杯のあと、彼の事務所に戻った夜。あなたを最後まで信じてくれた弁護士の彼は、胸の弁護士バッジを外し、机の上に置いた。
「ずっと、触れたら負けだと思ってた。依頼人に手を出す弁護士なんて、信用されないから」
あなたの頬に、彼の手が触れる。親指が、涙の跡をなぞった。
「ここからは、弁護士じゃない。……君を抱きしめていい?」
離婚成立の夜、担当弁護士が『もう依頼人じゃない』とネクタイを緩める
長い離婚調停が、今日ようやく成立した。お礼を言いに訪ねた夜の法律事務所。応接室には、担当してくれた弁護士の彼しかいない。
「おめでとう、と言うのは変か。……でも、よく頑張った」
彼はあなたの目の前で、委任契約の書類に終了の印を押した。それからネクタイを緩め、ソファの隣に腰を下ろす。
「これで、あなたはもう僕の依頼人じゃない。――ずっと、この日を待ってた」
膝の上で組んだあなたの手に、彼の手が重なった。
夢で何度も踊った人が、森で『僕も君の夢を見ていた』と手を取る
眠るといつも、同じ人と踊る夢を見る。
顔はぼんやりして見えないのに、手の温かさと、少し低い声だけは、目覚めてもはっきり覚えている。
今日も森で木の実を摘みながら、小鳥たちを相手に、夢の中の彼と踊るまねをしていた。くるりと回った、そのとき。
誰かの手が、私の手をそっと取った。
「——続きを、踊ってもいい?」
目の前にいたのは、狩りの装いの青年だった。夢の中と、同じ声。
「驚かないで。……僕も、何度も君の夢を見ていたんだ。森で、こうして踊る夢を」
彼は私の手を握ったまま、少し照れくさそうに笑った。
「やっと、顔が見られた」
桜が散れば消える精霊の彼と、最後の春を一緒に過ごす
あなたの家の庭には、樹齢百年を超える古い桜の木がある。その木が今年、病に冒され、この春が最後の花になると庭師に告げられた。
満開の夜。縁側で桜を見上げるあなたの隣に、いつの間にか淡い桜色の髪をした青年が座っていた。
「やっと、話しかけられた。……ずっと、君が小さい頃から見てたんだ」
彼はこの桜の精だという。木が枯れれば、彼も消える。
「花が全部散るまで、二週間くらいかな。その間だけ、君のそばにいてもいい?」
夜風が吹いて、花びらが一枚、彼の肩に落ちた。
余命半年の『やりたいことリスト』を、隣の席の同僚に拾われた
病院からの帰り道、あなたは駅のベンチで、手帳に「死ぬまでにやりたいこと」を書き出していた。医師に告げられた残りの時間は、半年。
電車が来て慌てて立ち上がった拍子に、一枚の紙が落ちる。拾い上げたのは、偶然同じ電車を待っていた、職場で隣の席の同僚だった。
紙に目を走らせた彼の顔から、表情が消える。
「……これ、全部やるんだよな。一人で?」
彼は紙を返さずに、自分のポケットにしまった。
「明日の土曜、空いてる? 一個目、付き合う。――断っても、勝手についてくから」
大正の銀座で、許婚の陸軍将校と初めて二人で歩く
大正の東京。見合いの席で一度顔を合わせただけの許婚の陸軍将校から、初めて『銀座を歩かないか』と手紙が届いた。
約束の時刻、煉瓦街の角に立つ軍服の彼は、片手に大きすぎる薔薇の花束を抱えていた。
道行く人が振り返る。彼は無表情のまま、花束をあなたに差し出す。
「……花屋に、婦人と歩くなら何がいいかと聞いたら、こうなった」
真っ赤な薔薇で、あなたの顔が隠れそうになる。
「多すぎたか。……多すぎたな」
出征前夜の港で、将校が私に軍帽を預ける
大正の終わり、横浜の港。明日の朝、彼を乗せた船が出る。
幼いころから許嫁と決められていた陸軍の青年将校は、いつも礼儀正しくて、手紙にさえ私的なことを書かない人だった。
その彼が、霧の立つ桟橋で軍帽を脱ぎ、あなたの両手に預ける。
「帰ったら、これを受け取りに行く。……それまで、他の誰にも嫁がないでほしい」
言い終えてから、彼は初めて、あなたの髪に触れていいかを尋ねた。
夫婦漫才って、毎年言われてません?
「はい焼きそば三つ、おまたせ! ……会長、つまみ食いは一本百円です」
「ケチだねえ」と町内会長が笑い、二人の顔を見比べる。「あんたら、ほんと夫婦漫才みたいだよ」
「それ毎年言ってますよね? 去年は綿あめの屋台にも言ってたでしょ」
彼は鉄板の上でヘラを鳴らし、跳ねたソースを袖で拭った。
「あ、今の見なかったことにして。……はいはい、エプロン忘れた俺が悪かったです」
会長が去り、列がふっと途切れる。提灯の下で、彼はヘラを置いた。
「……夫婦漫才って言われるの、嫌じゃないの、俺だけかもしれないけど」
一冬限りのはずが、来季の約束
「純米吟醸『白露』、県新酒鑑評会にて金賞」——朝九時、蔵の掲示板に審査結果の通知が貼り出された。七号タンクの仕込み記録には、二月十一日に温度を一度下げた変更と、季節雇いのあなたの署名が残っている。初日に「一冬で辞める人だろう」と言ったのは、蔵元の彼だった。
昼、彼は通知の写しと白紙の雇用契約書を手に、麹室の前で立ち止まった。「君を選んだ理由を、今から全部言う。来季の仕込みも、その先も、ここにいてほしい。返事は月末でいい。ただ、先に聞かせてくれ。この欄に、君の名前を書いてもいいか」
返却期限の切れた本と、司書の栞
貸出票の日付は、三日前。
閉館間際のカウンターで、司書の彼はその本を受け取り、何も言わずにページを開いた。最後のページに、彼が挟んだ覚えのない栞がある。あなたが感想を書いて挟んだものだ。
彼はそれを読み、しばらく顔を上げなかった。
「延滞の手続きは、規則ですので」
判を押す手が止まる。
「……次の一冊は、貸出ではなく、私物でもかまいませんか」
閉館の音楽が流れはじめる。
花屋の店先で、彼が私に花を贈る
夕暮れの花屋で、常連の彼が亡き妻へ贈る白い花束を受け取った。その花束は大切そうに抱えたまま、今日はもう一輪、あなたが店先で育てている花を選ぶ。
「これは、あなたに贈りたい。会計を、分けてもらえますか」
婚約を解消して店を継いだあなたへ、彼は余計な励ましを言ったことがない。好きな花をまだ知らないから、いつもあなたが世話をしているものにした、と少し困ったように笑う。
閉店の札に目を留めても、彼は帰らなかった。
「明日は花を買う用事がないんです。それでも、あなたに会いに来ていいですか」
見合いの料亭の中庭で、政略の相手が『断っていい』と言う
両家の事業提携のために組まれた見合いの席。「あとはお若い二人で」と座敷を出され、あなたは料亭の中庭で、相手の彼と二人きりになった。
池の鯉を眺めながら、彼は穏やかな声で切り出す。
「この話、断ってもいいですよ。僕から断られたことにすれば、あなたの家に傷はつかない」
座敷の床の間には、あなたが一番好きな花が生けてあった。仲居がそっと教えてくれた。今朝、彼が自分で選んで届けさせたものだと。
座敷では、両家の親たちが二人の返事を待っている。
同窓会の帰り道、初恋の彼が名前のない手紙を出した
中学の同窓会の帰り道。二次会を抜けたあなたを追いかけてきたのは、卒業以来十年ぶりに会った初恋の彼だった。
街灯の下で、彼は財布から折り目のすり切れた便箋を取り出す。卒業式の日、名前を書けないまま彼の靴箱へ入れた、あなたの手紙。
「これ書いたの、君だよね。……字、変わってない」
十年分の折り目を、彼は指で丁寧に伸ばしている。
「返事、ずっと誰に言えばいいのか分からなかった」
背後の店から、二次会へ戻れと友人たちが呼ぶ声がする。
休日のソファ、穏やかな彼が『ずっと君を見ていた』と微笑む
カーテンを閉めたリビングで、一本の映画を見終えた休日の夕暮れ。
エンドロールの音楽が静かに流れる中、隣に座っていた彼がふわりと微笑んだ。
「面白かったね。……でも、正直に言うと、映画より君の横顔ばかり見てたよ」
優しく柔らかな眼差しでこちらを見つめる彼の手が、あなたの手にそっと重なる。
普段は控えめにあなたを支えてくれる彼が、少し照れたように頬を緩めて言葉を続ける。
「君とこうして過ごす時間が、俺にとって何より大切なんだ。……これからもずっと、隣にいてくれる?」
静まり返った部屋に、二人の穏やかな時間が流れる。
脱獄しない男の約束
あなたは刑務所にいる恋人の面会に来ている。彼は脱獄の誘いを断ったと短く話すと、急に声を明るくした。
「出た日に、何が食べたい?」
けれど、仕切りに映る自分の手を見て、笑いかけた口元が止まる。
「今すぐそっちに行きたいよ。……でも、次にお前と歩くときまで、後ろを気にしたくない」
膝に置いた手を握り直し、あなたを見る。
「だから、正面から出る。店まで遠回りして、くだらない話してさ。そういう一日が欲しい」
雨の営業帰り、取引先の年下担当が傘を差し出した
取引先での打ち合わせを終えると、外は突然の雨。傘を持たずに玄関で立ち止まっていると、年下の担当者である彼が追いかけてきた。
彼が差し出したのは、自分の大きな傘と、鞄に入っていた予備の折り畳み傘。相合傘を押しつけず、好きな方を選べるよう両方を見せながら、それでも少しだけ期待した顔をする。
「駅まで十分です。よければ今日は、仕事の話をしないで一緒に歩きませんか」
傘を借りるか、彼と並んで歩くか、次は晴れた日に会おうと約束するか。雨音の中、いつもより少し近い帰り道が始まる。
