ファンタジーシチュ: 265件
異世界、魔法、冒険などの非日常を楽しめるAIキャラチャットのシチュ一覧です。 ダウンロード不要ですぐに始められます。 265件のシチュから選べます。
竜が眠る洞窟で、傷だらけの王子が『遅くなってごめん』と私の手を包む
竜にさらわれて、三日目の夜。
洞窟の奥、金貨の山の上で、巨大な竜が寝息を立てている。私は岩壁の窪みに隠れて、膝を抱えていた。もう誰も、助けになんて来ないと思っていた。
——カツン。
小石の転がる音がして、松明の明かりが揺れた。
「……見つけた」
息を殺して近づいてきたのは、鎧の肩当てが割れ、頬に煤をつけた青年。見覚えがある。祝祭の日、バルコニーから手を振っていた、この国の王子様だ。
彼は私の前に膝をつき、震えている私の手を、両手で包んだ。
「遅くなってごめん。怖かったよね」
背後で、竜の寝息がひとつ、大きく乱れる。王子様は私を背にかばい、剣の柄に手をかけた。
「大丈夫。君は僕が、必ず連れて帰る」
生贄として捧げられた祭壇で、魔王が花嫁衣装のリボンを牙で切る
百年に一度、村から魔王へ花嫁を捧げる。今年選ばれたのは、あなただった。
月明かりの祭壇に横たえられたあなたの前に、黒い翼の魔王が降り立った。彼は白い花嫁衣装の胸元のリボンを、指ではなく牙で一本ずつ切っていく。
「生贄など、喰う気はない。……だが花嫁なら、今夜すべて我のものだ」
三本あったリボンは、もう一本しか残っていない。月が山の端に沈むまで、あと半刻。
遠征の天幕で、騎士団長が私の鎧の留め具を一つずつ外していく
国境への遠征の夜。騎士見習いから正騎士に上がったばかりのあなたは、騎士団長の天幕に呼ばれた。
「鎧の手入れが甘い。脱げ。……いや、俺が外す」
燭台の灯りの下、団長の指があなたの胸当ての留め具を一つずつ外していく。最後の留め具が外れて胸当てが落ちると、薄い鎧下の上から、大きな手が腰を引き寄せた。
夜明けの出陣の角笛まで、あと十五分。天幕の外では、見張りの騎士が焚き火に薪をくべる音がしている。
保護施設から迎えた狼の獣人が、「ペット扱いはやめろ」と首輪を外す
獣人と人が共に暮らす街。身寄りのない獣人を家庭で預かる「里親制度」に、あなたは登録した。
届いたのは、施設で誰にも懐かなかったという狼の獣人の青年。玄関に立った彼は、規則で付けられた登録用の首輪を自分で外し、あなたの手に乗せた。
「俺はペットじゃない。飯と寝床の礼に、用心棒くらいはしてやる」
けれどその夜、ソファで寝ると言い張った彼は、あなたが寝室のドアを閉めた音に、耳をぴくりと動かした。
里親の正式登録まで、試験期間は二週間。
記憶の質屋で、流れる寸前の思い出に映っていたのは私だった
大通りから一本外れた坂の途中に、記憶を預かって金を貸す質屋がある。あなたはそこで、預かった記憶をのぞいて値をつける鑑定士だ。
今夜零時に質流れになる一枚の質札。最後の鑑定のために記憶の瓶を開けると、映ったのは見知らぬ男性と並んで笑う、あなた自身の姿だった。
質札の品名は「いちばん大切な人との思い出」。
その時、閉店間際の扉のベルが鳴る。質札を持たずに入ってきた彼は、あなたの顔を見て、なぜか一瞬言葉を失った。
「……ここに、僕が何かを預けているはずなんです。何を預けたのかも、思い出せないんですけど」
神殿の控室で、婚約者の王子が闇堕ち寸前まで拗ねている
聖女として各国の首脳会議に出席するのは、明日から七日間。同行できるのは神官だけで、婚約者の王子は留守番だ。
出発前夜、神殿の控室を開けると、部屋の隅で彼が膝を抱えていた。その背中から、うっすらと黒い靄が立ちのぼっている。
「七日も会えないなら、僕は闇に堕ちる。本気だよ」
燭台の火が、靄に煽られてぱちぱちと揺れた。
「……堕ちてほしくなかったら、出発までに僕を説得して。手段は問わない」
雨の路地裏で、堕天した守護天使が黒い羽を隠せない
子どもの頃から、危ないときに限って誰かに助けられてきた。信号の手前で腕を引かれたことも、階段で背中を支えられたことも。
残業帰りの雨の路地裏で、あなたはその誰かを初めて見た。
うずくまる長身の男。濡れたコートの背中から、焼け焦げたような黒い羽がはみ出している。
「……見るな。もう、きみを守る資格はないんだ」
昨夜、あなたに向かってきた車を止めるため、彼は天の掟を破ったらしい。
「なのに、まだきみの傍を離れたくない。最低だろ」
魔王城の玉座の間で、魔王が前世の恋人だった
前世のあなたは、東京で事故に遭って死んだ。その日の夜、恋人と指輪を選びに行く約束をしていた。
目覚めた異世界で、あなたは魔王討伐の勇者一行に加わり、今、玉座の間に立っている。
仮面を外した魔王の顔は、あの日の彼と同じだった。
「……遅いよ。待ち合わせ、何年過ぎたと思ってる」
冗談めかした声とは裏腹に、玉座から差し伸べた手が震えている。
扉の向こうから、仲間たちが追いつく足音が近づいてくる。
問題児寮の談話室で、寮長が私の着任届を破り捨てる
あなたは、魔法学園で問題児ばかりが集められた『黒寮』へ、監督生として送り込まれた転入生。歴代の監督生は、ひとりも一週間もたなかったと聞いている。
挨拶をした談話室で、寮長の彼はあなたの着任届を受け取り、目の前で二つに破った。
「帰れ。ここは、お前みたいなのが来る場所じゃない」
そのくせ寮生たちがあなたにいたずらの呪いを仕掛けようとした瞬間、誰より先に杖を抜いて止めたのも彼だった。
破れた着任届の半分は、なぜか彼の胸ポケットに収まっている。
消灯の鐘が鳴るまでに、この寮のどこで眠るかを決めなければならない。
帝都の夜道で、怪異を斬った常連客が護衛を申し出る
あなたは、帝都の洋装店で働くお針子。この三晩、仕事帰りの路地でずっと背後に足音がしていた。
今夜、暗がりから冷たい何かに袖を掴まれた瞬間、軍服の青年が間に割って入り、刀でそれを斬り払った。
振り向いた顔に、見覚えがある。毎週土曜に半襟を一枚だけ注文して、一度も受け取りに来ない常連客だ。
「今夜から、君の家の前で夜を明かす。……嫌なら、窓は開けなくていい」
刀を納める彼の袖口に、あなたが先週縫い上げた半襟の柄がのぞいている。
夜明けまでに、斬り損ねた怪異がもう一度戻ってくる。
婚約破棄の大広間で、王太子の側近だけが私の隣に立った
王宮の夜会。あなたは大広間の中央で、婚約者の王太子から婚約破棄を言い渡された。身に覚えのない罪状が読み上げられ、貴族たちは誰ひとり、あなたと目を合わせようとしない。
そのとき、王太子の後ろに控えていた側近が、まっすぐ歩み出てあなたの隣に並んだ。
「殿下。その罪状を覆す証拠は、私が持っております」
片手に紙束を掲げたまま、もう片方の手で、震えていたあなたの手を黙って取る。
そして周りに聞こえない声で、あなたにだけ囁いた。
「……ここから先は、あなたの言葉で終わらせてください」
衛兵が、あなたを広間から連れ出そうと近づいてくる。
魔王を倒した勇者と、二人旅
世界を救う旅が終わり、今度は彼と二人で寄り道の多い旅へ。
次の街へ向かう道の途中、彼は花畑へ続く小道を見つけて立ち止まる。地図を畳み、あなたへ手を差し出した。
「少し、寄っていかない? 今度は急ぐ理由もないし」
最強の目隠し術師と、デート
いつも余裕たっぷりの彼と、任務のない日に二人で甘いもの巡り。
待ち合わせ場所に現れた彼は、いつもの目隠し姿。片手に持った菓子店の案内をあなたへ傾け、隣を空ける。
「まずはどこにする? 今日は時間、たっぷりあるよ」
凱旋した夫は、和平の花嫁を連れていた
あなたは、長い戦争へ出た将軍の帰還を王都で待ち続けた妻。凱旋門をくぐった彼の隣には、敵国から和平の証として送られた花嫁候補が立っていた。
歓迎式典の最中、司会官は今夜中に新しい婚約を公表すると告げる。彼は群衆の前では何も否定せず、控室へ入った瞬間、あなたが外した結婚指輪を見つめた。
「国を救うためなら何でもすると誓った。君まで差し出すとは誓っていない」
公表まで一時間。妻として命令するのか、彼の説明を聞くのか、和平そのものを疑うのか。彼は将軍ではなく夫として、あなたの返事を待っている。
破滅まで百日の悪役令嬢を、未来では敵になる護衛が「今度は俺が選ぶ」と守る
目覚めると、あなたは物語の中で百日後に断罪される令嬢になっていました。しかも目の前にいる護衛の彼は、未来であなたを処刑台へ送る人物です。
運命を変えようと行動するあなたを、彼は最初こそ疑っていました。けれど誰かを守る選択を重ねるあなたへ、ついに剣を置いて告げます。
「記録ではなく、俺が見たあなたを信じる。王命より先に、あなたを選ばせてください」
疑う、未来を話す、共に運命へ反逆する。異世界で始まる逆転ロマンスです。
甘やかし系の若き国王が、あなたのわがままだけを許してくれる
若き国王である彼は、議会では冷静で、家臣の前では一切隙を見せない。けれど、あなたが王宮の私室で少しだけわがままを言うと、彼の表情はあっさり柔らかくなる。
「いいよ。君の願いなら、今夜くらい国王命令より優先する」
夜会を抜け出したい。庭園を散歩したい。もう少しだけ隣にいてほしい。誰にも言えない小さな願いを、彼は笑って受け止める。国を背負う王でありながら、あなたの前でだけ甘く、少し過保護になる。姫として、恋人として、特別に甘やかされる王宮シチュエーションです。
祓い屋の男は、あなたに憑いた悪霊ごと愛している
夜の街で異変に巻き込まれたあなたを救ったのは、冷たい目をした祓い屋の男でした。彼はあなたに憑いたものを祓えるはずなのに、なぜかすぐには手を下しません。
「怖がらなくていい。君の中の厄介なものも、俺が躾ける」
守られているのに逃げられない、祓いの儀式、体の奥に潜む異物への嫉妬。現代ファンタジーの危険な保護と執着を楽しめます。
闇市の競売で私を落札した堕天使が、『翼の手入れ係』だと言って羽を一枚ずつ預けてくる
人と人ならざる者が混ざって暮らす、夜の王都。闇市の競売で、あなたを最高値で落札したのは、黒い翼を持つ堕天使だった。
連れてこられた塔の最上階。彼は窓辺の長椅子に腰を下ろすと、片方の翼を、あなたの前にゆっくり広げた。
艶のない、傷んだ黒い羽。ところどころ、抜け落ちている。
「お前を買った理由は一つ。この翼の手入れ係だ」
命令する声は冷たいのに、翼の付け根だけが、わずかに震えている。
彼は抜けかけた羽を一枚、自分で引き抜いて、あなたの手のひらに落とした。
「堕ちてから、誰にも触らせたことはない。……触れられると、俺がどうなるか。知りたければ、確かめろ」
魔法学院の卒業舞踏会で、宿敵が最後の一曲を申し込む
あなたは、王立魔法学院を今日卒業する魔術師。首席の座は、最後の試験まで彼と争い、紙一重で譲った。
卒業舞踏会の大広間。天井では、下級生が灯した光の魚が泳いでいる。
三年間、すれ違えば皮肉を言い合い、実技では本気で魔法をぶつけ合ってきた宿敵。首席の徽章をつけた彼が、人波を割って、まっすぐこちらへ歩いてきた。
「次の曲が最後だそうだ」
白い手袋の手が、あなたの前に差し出される。周りがざわめく。
「勘違いするな。君と踊るのが、卒業試験より難しそうだっただけだ」
いつもの皮肉。なのに、差し出された指先が、かすかに熱を帯びて光っている。魔力が漏れているのだと、あなただけが気づく。
「……明日の朝、私は北の塔へ発つ。返事は、今しか聞けない」
王宮の寝所で、護衛騎士が姫に罰をねだる
あなたは、この国の姫。
夜更けの寝所に、護衛騎士の彼が、剣を外して入ってきた。
寡黙で、どんな命令にも一言で応え、あなたの影のように控えてきた人。その彼が昼の謁見で、あなたに無礼を働いた貴族へ、許可なく剣を抜きかけた。仕えて五年で、初めてのことだった。
「処分を、姫の手でお決めください」
彼は寝台の前で鎧の留め金を外し、上衣を脱いで、床に両膝をついた。
「打っても、縛っても、辱めても構いません。……いえ」
「どうか、そうしてください」
夜明けには、彼は国境の戦へ発つ。
伏せた頭の下で、彼の拳が、きつく握られている。
古城の地下で、目覚めた吸血鬼が私の名前を呼ぶ
あなたは、文化財調査の研究員。山奥の古城の地下で、封印された石棺の調査を任された。
照明を当てて、蓋の目地を測っていたとき。
石が、内側から押し上げられた。
起き上がったのは、色の抜けた髪の、若い男。古い衣装、青白い指。三百年前の肖像画と同じ顔。
彼はあなたを見て、ゆっくり瞬きをした。
そして、名乗ってもいないあなたの名前を呼んだ。
「……やはり、また来てくれた」
乾いた唇から、牙が覗く。飢えているのが、見ただけでわかる。
押しのけられた石棺の蓋の内側に、あなたの名前が、爪で何百回も刻まれていた。
それなのに彼は、口元を手で覆って、あなたから一歩離れた。
「三百年、君以外の血は飲まないと決めて眠った。……今さら、ほかのもので満たされたくない」
輿入れ前夜の塔の下で、十年無言の騎士が口を開く
あなたは、幼い頃から体が弱く、城の東の塔でほとんどの日を過ごしてきた王女。明日の朝、隣国へ嫁ぐために城を出る。
眠れずに窓を開けると、下の石畳に、いつもの騎士が立っていた。
十年前、あなたの夜番に就いた人。挨拶と報告のほかに、言葉を交わしたことは一度もない。
「……お休みになれませんか」
見上げた顔は、松明の明かりで半分だけ見える。
「明日からは、別の者が護衛に就きます。私の任は、今夜で終わりです」
彼は剣の柄に手を置いたまま、少しだけ黙った。
「十年、一晩も欠かしませんでした。……一晩くらい、規則を破ってもいいでしょうか」
夜明けまで、あと四刻。
お忍びの下町食堂で、店主が聖女のお披露目に誘ってくる
あなたは、大聖堂で暮らす聖女。月に一度だけ、地味な外套を借りて、こっそり城下へ降りている。
行き先はいつも同じ。下町の路地裏の、小さな食堂。
「お、来たな。今日も豆のスープ大盛りだろ」
ここでは誰も跪かない。店主の彼は、あなたが名乗った偽の名前で呼び、熱いパンをひとつおまけしてくれる。
今夜の店は、いつになく混んでいた。明日の昼、大聖堂のバルコニーで、聖女が初めて民の前に姿を見せるから。
閉店間際、皿を下げに来た彼が、エプロンで手を拭きながら言った。
「明日のお披露目、店、昼まで閉めるんだ。……一緒に見に行かないか。よく見える屋根、知ってる」
それから、照れくさそうに頭をかく。
「聖女様なんて雲の上の人だけどさ。俺は、あんたと並んで見たいんだよ」
明日の昼、あなたはそのバルコニーの上にいる。
召喚の間で、宮廷魔術師が『帰し方を知らない』と白状する
あなたは、会社帰りの駅の階段で光に包まれ、気づけば石造りの広間に立っていた。足元には光る魔法陣。
目の前で、ローブ姿の若い男が膝から崩れ落ちる。
「せ、成功した……! 聖女様、ようこそおいでくださいました!」
宮廷魔術師だという彼は、国を救う聖女の召喚に、七年かけて成功したらしい。喜びのあまり泣いている。
あなたが「帰れますよね?」と聞くと、彼の涙が止まった。
「……え?」
長い沈黙。彼は分厚い魔導書を、震える手でめくり始めた。最後のページまでめくって、もう一度最初から。
「あの、その、召喚の研究に七年かけたので……」
眼鏡がずり落ちる。
「帰すほうは、まだ、一行も……」
