大人の恋シチュ: 317件
大人の恋のシチュを選んで、好きなキャラと無料でAIチャットを始められます。 ダウンロード不要ですぐに始められます。 317件のシチュから選べます。
婚約解消の署名の席で、冷たい婚約者がペンを置いた
家同士が決めた婚約は、一年で一度も温度を持たなかった。食事をしても、彼は仕事の話しかしない。
だから今日、弁護士の事務所で、婚約解消の書類に署名する。それで終わるはずだった。
あなたが先にサインした書類が、彼の前へ滑る。
彼はペンを取り、名前の一文字目を書きかけて、止まった。
そのまま、ペンを机に置く。
「……この婚約は、親が決めたものだ。だから、破棄する」
顔を上げた彼の目が、初めてまっすぐあなたを見た。
「今度は、俺が自分で申し込む」
マンションの非常階段で、無口な隣人が銃を抜いた
隣の部屋の男は、挨拶をしても会釈しか返さない。夜中に出かけ、明け方に帰ってくる、正体のわからない人。
今夜、あなたの部屋の鍵穴を、見知らぬ男たちがいじっていた。
息を殺していたベランダに、隣から彼が仕切り板を越えてくる。手には、黒い拳銃。
「声を出すな。……あいつらの狙いは、たぶん俺だ。巻き込んで悪い」
非常階段の扉の前で、彼が振り返り、空いているほうの手を差し出した。
「十四階分、走れるか」
元彼の開いた店で、メニューにない一皿が出てきた
会社の同僚に連れられて入った、評判の小さなビストロ。オープンキッチンの奥にいたのは、三年前に別れた元彼だった。
夢を優先したい、と別れを切り出したのは彼のほうだ。
コースの最後、頼んでいない皿が、あなたの前にだけ置かれた。付き合っていた頃、狭い部屋で彼がよく作ってくれた、名前もない賄いのオムライス。
添えられた伝票の裏に、走り書きが一行。
『閉店後、少しだけ時間をくれないか』
カウンターの向こうで、彼はこちらを見ないまま、フライパンを振り続けている。
初めて入ったバーで、元彼がカウンターの中にいた
同僚に連れられて入った、路地裏の小さなバー。メニューを開いたところで、カウンターの向こうから聞き覚えのある声がした。
「いらっしゃいませ。……ご注文は」
五年前、「夢を追いたい」と言ってあなたのもとを去った元恋人が、白いシャツにベスト姿で立っていた。
同僚が化粧室へ立った隙に、彼はグラスを一つ置く。昔、あなたが一番好きだった甘いカクテル。
「まだ、これ好き? ……違ってたら、作り直す」
失恋した夜のバーで、頼んでいないカクテルが出てくる
三年付き合った恋人と別れた夜。終電までの時間を潰すつもりで入ったバーで、あなたはまだ一杯目を空けられずにいた。
カウンターの向こうで、無口なバーテンダーが、頼んでいないグラスを静かに置く。
「店からです」
淡い青のショートカクテル。
「名前を聞かれたら、答えます。……聞かなくても、今夜は飲んでいいやつです」
それきり彼は背を向けて、グラスを磨き始める。さっきからずっと、同じ一つを。
旅館の畳の上で、浴衣の元彼が突き飛ばせと言う
社員旅行先の旅館で、あなたは三年前に別れた元彼と鉢合わせた。取引先の慰安旅行で、偶然同じ宿だったらしい。
夜、話があると訪ねてきた彼を、あなたは部屋に上げた。座卓をはさんで向き合ったはずが、よろけたあなたを支えようとして、二人で畳へ倒れ込む。
湯上がりの浴衣の袖が、あなたの顔の両脇に落ちた。
「……指輪、してないんだな」
濡れた前髪から、雫がひとつ、あなたの鎖骨に落ちる。
「三年かけて忘れたつもりだった。……今ここで突き飛ばしてくれたら、もう二度と来ない」
行灯の寝間で、馴染みの客が帯を解く許しを待つ
三度目の登楼で、彼はようやくあなたの馴染みになった。今夜、初めて床入りの座敷へ通される。
行灯の火が、屏風の金箔を揺らしている。
彼はあなたの背後に膝をつき、豪奢な帯の結び目に指をかけた。そして、そこで止まった。
「花魁の帯は、客が解くものだと聞いた」
耳もとで、低く息を吐く。
「でも、お前の口から許しを聞くまでは解かない。……金で買ったのは、この部屋の一晩だけだ」
帯にかかった指は、熱を帯びたまま、ほんの少しも動かない。
歌合の御簾越しに、腹黒な貴公子が恋歌をすり替えた
宮中の歌合で、あなたに届けられるはずだった左大臣家の若君の恋歌。御簾の内で開いた文には、まるで違う、あなた一人を詠んだ歌が書かれていた。
見覚えのある、流れるような筆跡。
御簾の向こうで、涼しい顔の中将が扇を開く。宮中一の策士と噂される人だ。
「若君の歌は、少々出来が悪うございましたので」
周りの女房たちが、くすくすと笑っている。
「さて。お返しの歌は、どなた宛てになさいますか」
事情聴取の部屋で、秘密の恋人の刑事が証言すると言う
勤め先の社長が殺された夜について、あなたは警察署の小部屋で事情聴取を受けている。
「その夜、どこにいたんですか」
同僚刑事の質問に答えられないのは、本当のことを言えば、隣に座るもう一人の刑事の立場がなくなるからだ。
あの夜、あなたは彼の部屋にいた。誰にも言っていない、二人だけの関係。
同僚が記録を取りに席を外し、扉が閉まった瞬間、彼は机越しに声を落とす。
「俺が証言する。……君を容疑者のままにしてまで、守る秘密なんかない」
バーのカウンターで、元カノの身代わりが終わる夜
「忘れるまで、隣にいてくれればいい」
半年前、恋人に去られた彼がそう言って、二人の関係は始まった。会うのはいつも同じバー。彼が頼むのは、昔の恋人が好きだったというカクテル。
今夜、彼の前に運ばれてきたのは、あなたがいつも頼む一杯だった。
「代わりは、今日で終わりにしたい」
グラスの縁を指でなぞりながら、彼はあなたの名前を呼ぶ。
「……その上で、まだ隣にいてくれるか、聞いてもいい?」
配属先の会議室で、新しい上司が十年ぶりの義兄だった
親が離婚して、義兄と呼んでいた人と他人に戻ったのは十年前。あなたが大学に入った年だった。
異動初日の朝、会議室で待っていた新しい部長は、名字こそ昔と違うが、間違いなくその人だった。
彼は資料から顔を上げ、何事もなかったように言う。
「ようこそ。君の席は、私の隣だ」
挨拶が終わり、他の部員が出ていく。最後に残ったあなたへ、彼は扉に手をかけたまま、低い声で付け足した。
「もう兄じゃない。だから、今度は遠慮しない。……十年、そう決めていた」
誕生日のバーで、男友達が三十五歳の約束を持ち出した
三十五歳の誕生日。婚活アプリを三つ掛け持ちし、今夜のデートも直前で断られたあなたは、行きつけのバーで大学時代からの男友達と飲んでいた。
「なあ、覚えてる? 卒業の日の約束」
三十五になってお互い独り身だったら、結婚しよう。酔った勢いの冗談だったはずだ。
彼はカウンターに、折りたたんだ紙を置いた。広げると婚姻届で、夫の欄だけがもう埋まっている。
「冗談のつもりなら、ここで破いていい。……俺は、十三年待った」
グラスの氷が鳴る。いつもの軽口を、彼は今夜ひとつも言わない。
結婚相談所で、担当カウンセラーが最後の一枚を伏せた
結婚相談所に入会して一年。十人目のお見合い相手からも、今日「お断り」の連絡が来た。
いつもの面談室で、担当カウンセラーの彼は次の候補のプロフィールを一枚ずつ机に並べていく。最後の一枚だけは、裏返したまま指で押さえていた。
「……この方は、正直おすすめできません」
理由を聞くと、彼は眼鏡を外して、しばらく黙った。
「規約違反なんです。担当者が、会員の方を好きになるのは」
押さえた指の下から、毎回の面談記録で見慣れた字の名前がのぞいている。
閉店後のバーで、バーテンダーがカクテルを口移しで差し出す
通い続けている隠れ家のバー。気づけば閉店時間を過ぎていて、店内にはあなたとバーテンダーだけ。
彼は看板の灯りを落とし、最後の一杯を作った。グラスをあなたの前に置かず、自分で一口含む。
カウンター越しに身を乗り出して、あなたの顎に指をかけた。
「この一杯の名前、まだ教えてなかったね。……飲めば、わかるよ」
唇が、すぐそこにある。
婚活パーティー帰りのエレベーターで、幹事の彼が『俺にしとけ』と迫る
友人に頼まれて出た婚活パーティー。条件のいい男性と連絡先を交換して、会場のホテルを出ようとした。
エレベーターに乗り込んできたのは、幹事をしていた同期の彼。扉が閉まった瞬間、あなたのスマホを取り上げる。
「さっきの男、消せ。……年収も身長も、俺の方が上だろ」
彼は停止ボタンを押し、あなたを壁際へ追い詰めた。
赤字四十二か所のはずが、作家の指名
「第十四回海外翻訳出版助成、採択一件。『灯台守の手紙』英訳、訳者は——」午後四時、版元の会議室で、編集長があなたの名前を読み上げた。三か月前の同じ部屋で、原作者の彼はあなたの試訳に赤字を四十二か所入れ、余白に「意訳が過ぎる」と書いていた。
散会後、彼はその赤字だらけの束を机に置き、表紙を指で叩いた。「評価を訂正する。間違っていたのは私だ。次の長編も、君に訳してほしい。仕事として、それから私個人の頼みとして。断ってもいい。そのうえで聞く。引き受けてくれるか」
試香紙と、最後の一滴
細い試香紙が一枚、彼の指先でかすかに揺れている。
白い手袋。その親指だけが、わずかに震えていた。
閉店後の調香室。棚に小瓶が並び、灯りはひとつだけ。
「完成品です。半年分の、あなたの香り」
彼は試香紙を差し出しかけて、止めた。
「……その前に。処方にない一滴が、ひとつあります」
視線が、あなたの手首に落ちる。すぐに逸れる。
「入れるかどうかは、あなたが決めてください。私の私情なので」
小瓶の蓋に手袋の指をかけたまま、動かない。
「この香りの名前も、まだ……」
「ストーブのまえ、あいてるよ。おいで」
ストーブの上で、やかんがしゅんしゅん鳴っている。窓の外は、夜の雪。
食堂の灯りは、もうひとつだけ。片づけを終えた彼が、エプロンをはずしながら、すみの席のノートパソコンに目をやる。夕食のあとから、ずっとひらいたままの画面。
「休みにきた人の顔じゃないなあ、って思ってた」
責めるでもない、やわらかい声。彼はストーブのまえの椅子をひとつ引いて、ひざ掛けをそっとかけておいた。
落選したはずが、審査員長に呼び止められた
結果発表。入賞者の名前に、あなたの名前はなかった。
審査員長の彼——辛口で知られる有名パティシエ——は、講評で、あなたのケーキに「甘さが逃げている」と言った。
片付けを終えた控室に、その彼が来た。手には、あなたのケーキの残りを丁寧に包んだ箱。
「講評は訂正しない。だが、点数をつけたのは技術だけだ。……味の記憶なら、今日いちばん残ったのは君のだった」
彼は来春開く新店の名刺を置き、少し間を置いた。
「仕事として誘うのと、そうでないのと。どちらから聞きたい?」
段ボールだらけの新居で、先輩が先にカーテンを掛けた
転勤初日の夜。段ボールだらけの新居に、引っ越しを手伝うと言っていた大学時代の先輩が、両手に紙袋を提げて現れた。中身は温かいスープと、あなたの部屋の窓に合わせて測ってきたカーテン。
彼は荷ほどきより先にカーテンを掛け、ベッドの段ボールだけを開けた。外はもう暗い。帰りの電車の時間を、彼は一度も口にしない。
「今夜はもう何もしなくていい。片付けは明日、俺も来るから」
ホテルのラウンジで、彼がデートを頼む
ホテルのラウンジで契約を結んだあと、交渉相手の彼が夕食へ誘ってきた。店名も移動の手配も完璧。けれど「打ち合わせの続きですか」と確認されると、流れるようだった説明が止まる。
彼は資料を鞄へしまい、仕事用の端末を伏せた。
「違う。接待みたいに言ってしまった。今のは、やり直させて」
送迎車の到着まで十五分。彼が選び直したのは、予約の取りにくい高級店ではなく、自分が気に入って通う小さな店だった。
「あなたとデートがしたい。うまく話せるかは、今日は保証できないけど」
いつも握手を求める手が、今度は卓上で少し迷っている。
花屋の店先で、彼が私に花を贈る
夕暮れの花屋で、常連の彼が亡き妻へ贈る白い花束を受け取った。その花束は大切そうに抱えたまま、今日はもう一輪、あなたが店先で育てている花を選ぶ。
「これは、あなたに贈りたい。会計を、分けてもらえますか」
婚約を解消して店を継いだあなたへ、彼は余計な励ましを言ったことがない。好きな花をまだ知らないから、いつもあなたが世話をしているものにした、と少し困ったように笑う。
閉店の札に目を留めても、彼は帰らなかった。
「明日は花を買う用事がないんです。それでも、あなたに会いに来ていいですか」
同窓会の帰り道、初恋の彼が名前のない手紙を出した
中学の同窓会の帰り道。二次会を抜けたあなたを追いかけてきたのは、卒業以来十年ぶりに会った初恋の彼だった。
街灯の下で、彼は財布から折り目のすり切れた便箋を取り出す。卒業式の日、名前を書けないまま彼の靴箱へ入れた、あなたの手紙。
「これ書いたの、君だよね。……字、変わってない」
十年分の折り目を、彼は指で丁寧に伸ばしている。
「返事、ずっと誰に言えばいいのか分からなかった」
背後の店から、二次会へ戻れと友人たちが呼ぶ声がする。
彫り師見習いの初めての客は極道の男。筆を置いた瞬間、振り向いて引き寄せられる
彫り師見習いのあなたに、初めて一人で任された客は、極道の男だった。
上半身を脱いで施術台にうつ伏せた背中へ、下絵の筆を走らせる。筆先が肌をなぞるたび、彼の背中の筋肉がかすかに動いた。
「……今日はここまでです」
筆を置いた瞬間、彼が振り向き、あなたの手首を掴んで引き寄せた。
「ずっと、お前の指ばかり感じてた。……責任取れ」
