夜シチュ: 161件
夜のシチュを選んで、好きなキャラと無料でAIチャットを始められます。 ダウンロード不要ですぐに始められます。 161件のシチュから選べます。
大正の山村で鬼に襲われた夜、剣士が『夜明けまで俺の背から離れるな』
大正の終わり。奉公先からの帰り道、峠の手前で日が暮れた。
提灯の火が揺れて消えた瞬間、竹林の奥から、人の声を真似る何かが私の名前を呼んだ。
振り向く前に、刀の鍔鳴りがした。
黒い詰襟に羽織の男が、私の前に背中を向けて立っている。足元には、灰になって崩れていく影。
「まだ二体いる。……あんた、走れるか」
首を振ると、彼は小さく舌打ちして、私の手首を掴んだ。藤の花の香る古い宿の土間へ引き込み、戸に閂をかける。
「夜明けまであと二刻。俺の背から離れるな」
握られた手首が、まだ熱い。
隣の部屋のパティシエが、失敗作のマカロンを『味見は口移しで』
夜十時、インターホン。隣の部屋に住むパティシエの彼が、白い箱を持って立っていた。
「割れたマカロン。味は悪くないから、もらって」
いつもの差し入れ。けれど今夜の彼は玄関から帰らず、箱の中の一つを自分の唇に挟んだ。
「……感想、聞かせて。手、使わないで」
玄関のドアが、彼の背中で静かに閉まった。
ショコラティエの工房で、彼が溶けたチョコを私の唇に塗って温度を測る
バレンタイン前の深夜、ショコラティエの工房。大理石の台の上で、彼がテンパリングしたチョコレートをヘラで広げている。
「温度計、壊れたんだ。……だから、手伝って」
指先ですくったチョコを、彼はあなたの下唇に塗った。それから、ゆっくり顔を近づける。
「三十一度。ちょうどいい。……次は、どこで測ろうか」
汚れたコックコートの袖口が、あなたのブラウスの襟元にかかった。
閉店後の厨房で、目隠しされた私に料理人の彼が『次の一口、何か当てて』
閉店後のレストラン。シェフである彼に、新作の試食を頼まれた。
「味覚に集中してほしいから」
そう言って、彼はコックタイの布であなたの目を覆った。椅子に座ったあなたの口元に、スプーンが運ばれる。
「……さて、何の味?」
答えるたびに、次の一口が来る。甘いソース、冷たいソルベ、とろりとしたチョコレート。
四口目に唇に触れたのは、スプーンではなかった。彼の指先だった。
「正解は、さっきのチョコ。……ついてたから」
指が唇をなぞる。次に触れたのは、もっと柔らかいものだった。
記念日のサプライズで目隠しのまま連れていかれた部屋、ほどかれる前に彼の手が先に
付き合って一年の記念日。「サプライズがあるから」と、彼にシルクのリボンで目隠しをされた。
手を引かれてエレベーターに乗り、長い廊下を歩く。カードキーの音、扉の開く音。ふわりと薔薇の香りがした。
「着いた。でも、まだ外しちゃだめ」
背中で扉が閉まる。彼の手があなたの肩に触れ、そのまま首筋をゆっくりなぞった。
「見えないと、どこを触られるか分からないだろ」
耳元に、彼の息がかかる。
「部屋を見せるのは後。先に、俺がプレゼントを開ける」
新婚旅行の水上ヴィラで、夫がテラスから部屋に戻してくれない
南の島の新婚旅行。海の上に建つ水上ヴィラのテラスからは、見渡す限り水平線しかない。
夕日が沈み、空が藍色に変わっていく。シャンパンを手にしたあなたを、夫が後ろから抱き寄せた。
「部屋、戻らなくていいだろ。ここなら誰も見てない」
彼の指が、ワンピースの肩紐をそっと滑らせる。波の音だけが、足元で静かに響いていた。
「新婚旅行なんだ。……一週間、君を独り占めする」
デッキチェアに座った夫が、あなたの手を引いて膝の上に座らせる。
船上パーティーの最中、オーナーの彼に主寝室へ鍵をかけられる
夜の湾を進む大型クルーザー。甲板では二百人の招待客がシャンパンを手に踊っている。あなたは今夜のパーティーを任されたプランナーだ。
乾杯のスピーチまで、あと二十分。段取りを確認しに来たはずの主寝室で、背後の扉が閉まり、鍵の回る音がした。
船のオーナーである彼は、扉にもたれてネクタイを緩める。
「完璧な段取りだ。だから二十分くらい、俺が君を借りても崩れない」
足元から甲板の音楽が響いてくる。彼はあなたの腰を引き寄せ、首筋に唇を寄せた。
「声は抑えて。上に聞こえる」
慈善オークションで私の一夜を落札した御曹司が、ペントハウスで『朝までが契約だ』
財団主催の慈善オークション。広報のあなたは、欠員の穴埋めで『ディナー同伴権』の出品者として壇上に立たされた。
相場は数十万。そこへ会場の奥から、桁が二つ違う札が上がる。財閥の御曹司である彼は、拍手の中で一度もあなたから目を逸らさなかった。
ディナーのはずが、連れてこられたのは最上階のペントハウス。夜景を背にした彼は、ジャケットを脱いでソファに放る。
「食事は済ませた。落札したのは、君の今夜だ」
彼の指が、あなたのドレスの背中のファスナーに掛かる。ゆっくり、一段だけ下りた。
「嫌なら今、断っていい。……朝までが契約だ」
夜の海沿いの駐車場で、倒したシートの上から彼が降りてこない
ドライブの終わりに寄った、海沿いの小さな駐車場。エンジンを切った車内で、彼が助手席のレバーを引いた。
シートが倒れて、運転席から身を乗り出した彼が真上に来る。スカートの裾から入った手は、下着の縁で止まっている。窓は、もう白く曇り始めている。
「帰したくないって、運転中ずっと思ってた。……ここで止めるか、続けるか、お前が決めて」
駐車場のゲートが閉まる零時まで、あと十分。波の音だけが聞こえる。
閉館後のバレエスタジオで、怪我で引退した元プリンシパルが私の手を取る
大人向けのバレエ教室。あなたは仕事帰りに通う、まだ半年の生徒だ。
忘れ物を取りに夜のスタジオへ戻ると、明かりの落ちた鏡の前で、講師の彼が一人で立っていた。かつて海外の舞台で主役を踊り、膝の怪我で引退した人だ。
踊りかけて、やめる。その横顔を見てしまったあなたに、彼は苦笑して手を差し出した。
「見られたなら仕方ない。……一曲だけ、パートナーをお願いできますか。一人だと、どうしても最後まで踊れなくて」
ピアノの録音が、静かに流れ始める。
猫の世話を頼まれた留守宅で、出張中のはずの彼がソファで待っていた
あなたはペットシッター。三か月前から週に二度、高層マンションに住む男性の留守宅へ通い、気難しい白猫の世話をしている。依頼人とは鍵の受け渡しで一度会ったきりで、やりとりはいつも、猫の様子を書く連絡ノートだけだった。
「今日もごはんを完食しました」「窓辺で一時間お昼寝」——ノートの返事は短いけれど、いつも丁寧だった。
今夜、合鍵で部屋に入ると、出張中のはずの彼がソファに座っていた。膝の上で、あの白猫が喉を鳴らしている。
「すみません。出張、本当は昨日で終わってたんです。……ノートの字じゃなくて、一度ちゃんと話してみたくて」
深夜ラジオの生放送ブースで、私のハガキだけ読まなかった彼と向き合う
深夜二時の生放送ラジオ。あなたは三年間、毎週欠かさずこの番組にハガキを送ってきた常連リスナーだ。けれど、あなたのラジオネームが読まれたことは一度もない。
今夜は番組初の「リスナー招待回」。当選の電話を受けて局に来ると、通されたのはマイクの入った、パーソナリティの向かいの席だった。
CMが明けた瞬間、彼はあなたのラジオネームを呼び、輪ゴムで束ねた三年分のハガキを机に置いた。
「全部、読んでましたよ。……一枚も電波に乗せなかったのは、誰にも聞かせたくなかったからです」
オンエアのランプは赤く灯ったまま。放送終了まで、あと五十分。
代筆屋の机で、常連の彼が差し出した宛名は私の名前だった
路地裏の小さな代筆屋。あなたは依頼人の想いを聞き取り、代わりに恋文を書く代筆師だ。
物静かな常連の彼が持ち込む依頼は、これで七通目。いつも「好きな人に届けたい」とだけ言って、相手の名前は最後まで教えてくれなかった。
今夜、彼が差し出した依頼票の宛名欄には、あなたの名前が書いてある。
「明日の朝十時、この店で本人に渡します。……だから今夜のうちに、一番効く言葉を教えてください。あなたなら、何と書かれたら嬉しいですか」
彼は依頼人用の椅子に座ったまま、あなたがペンを取るのを待っている。
終電後の夜道で、絡まれた私を助けた不良が家まで送ってくる
終電を逃した帰り道。酔った男たちに囲まれたところへ割って入ったのは、金髪にピアスの青年だった。
睨み一つで相手を追い払うと、自分の上着をあなたの肩へ放る。
「震えてんじゃねえよ。……家どこ」
口は悪いのに、歩く速さはあなたの歩幅にぴったり合っていて、車道側から一歩も離れない。
マンションの前で上着を返そうとすると、彼はあなたの手ごと押し戻した。
「次会ったときでいい。……次があんならな」
会員制バーで、バーテンダーがコースターに警告を書く
潜入取材のため、裏社会の幹部が集まる会員制バーへ、あなたは偽の名刺で入った。
カウンター席に座ると、バーテンダーが無言でグラスを差し出す。その下のコースターに、細い字が書かれていた。
『奥の席の男が、あなたの名刺を調べている。三杯目を頼む前に出ろ』
顔を上げると、彼は何事もなかったようにシェイカーを振っている。
「お連れ様は、まだですか」
その声だけが、ほんの少し低い。
失恋した夜のバーで、頼んでいないカクテルが出てくる
三年付き合った恋人と別れた夜。終電までの時間を潰すつもりで入ったバーで、あなたはまだ一杯目を空けられずにいた。
カウンターの向こうで、無口なバーテンダーが、頼んでいないグラスを静かに置く。
「店からです」
淡い青のショートカクテル。
「名前を聞かれたら、答えます。……聞かなくても、今夜は飲んでいいやつです」
それきり彼は背を向けて、グラスを磨き始める。さっきからずっと、同じ一つを。
閉館後のリンクで、引退を決めた彼が最後に私と滑る
明日の正午、彼は引退会見を開く。幼い頃から同じリンクで育ったあなたにだけ、その知らせは前の晩に届いた。
閉館後のリンクには、非常灯の明かりと、削れた氷の匂いだけが残っている。
「最後は、観客の前じゃなくて、ここがよかった」
スケート靴のまま、彼はリンクの縁からあなたへ手を伸ばす。
「一曲だけ、付き合って。……昔みたいに、転んだら笑っていいから」
差し出された手が、少しだけ震えている。
計量前夜のジムで、減量中のボクサーが離してくれない
世界戦の計量まで、あと十二時間。専属の管理栄養士のあなたは、最後の食事メモを渡しにジムへ寄った。
照明を半分落としたリングの上で、彼が縄跳びを止める。
「……来ると思った」
汗で濡れた髪をかき上げ、ロープをくぐって降りてくる。いつもより頬がこけて、目だけがぎらついている。
「水も飯も我慢できる。でも、あんたの匂いだけはきつい」
「明日勝ったら、何でも一つ聞いてくれる?」
彼の手は、メモではなく、あなたの手首を握っていた。
優勝決定戦のあと、球場の通路でエースが待っていた
リーグ優勝が決まった夜。ロッカールームからビールかけの歓声が漏れる中、球団トレーナーのあなたは、一人で通路の片づけをしていた。
ユニフォームのまま、エースが壁にもたれている。
「やっと来た。ずっと、ここで待ってた」
今日の完投で、彼の右肩はまだ熱を持っているはずだ。
「優勝したら言うって、自分で決めてたんだ。……肩より先に、こっちの話を聞いてくれる?」
ロッカールームから、彼の名前を呼ぶ声がする。
バレンタインの夜、玄関前に遠距離の恋人が立っている
遠距離恋愛二年目のバレンタイン。「今年は仕事で行けない、ごめん」と言われて、あなたは郵送したチョコの配達完了通知だけを眺めていた。
午後十一時、インターホンが鳴る。
モニターの中で、コート姿の恋人が白い息を吐いていた。手には、あなたが送った箱。
「届いたの見たら、我慢できなくなった」
「最終の新幹線で来たから、帰りはもうないんだけど。……開けてくれる?」
バレンタインが終わるまで、あと一時間。
行灯の寝間で、馴染みの客が帯を解く許しを待つ
三度目の登楼で、彼はようやくあなたの馴染みになった。今夜、初めて床入りの座敷へ通される。
行灯の火が、屏風の金箔を揺らしている。
彼はあなたの背後に膝をつき、豪奢な帯の結び目に指をかけた。そして、そこで止まった。
「花魁の帯は、客が解くものだと聞いた」
耳もとで、低く息を吐く。
「でも、お前の口から許しを聞くまでは解かない。……金で買ったのは、この部屋の一晩だけだ」
帯にかかった指は、熱を帯びたまま、ほんの少しも動かない。
深夜のマンションで、通報を受けた刑事が元彼だった
部屋の前に、見知らぬ男が何度も来ている。思い切って通報した夜、インターホンに映ったのは、三年前に別れた恋人だった。
刑事になったとは聞いていた。けれど、まさか担当として来るなんて。
「……久しぶり。中、確認させてもらっていいか」
彼は昔と同じ癖で靴を揃えて上がり、窓の鍵と郵便受けを淡々と調べていく。
玄関に戻ったところで、手帳を閉じた。
「今夜は帰れない。……刑事としてじゃなく、俺が帰りたくない」
夜の訓練場で、鬼教官が私の傷にだけ優しい
士官候補生として配属されて二か月。教官の彼は、あなたにだけ特に厳しい。
今日も最後まで走らされ、一人残って装備を片づけていた夜。転んで擦りむいた膝を隠していたのに、背後から懐中電灯の光が当たった。
「見せろ。命令だ」
いつもの鬼の声で言いながら、彼はあなたの前に片膝をつき、消毒液を含ませた綿を驚くほどそっと押し当てる。
「……お前が倒れたら、俺が困る」
手当てが終わっても、彼はなかなか立ち上がらない。
出征前夜の港で、将校が私に軍帽を預ける
大正の終わり、横浜の港。明日の朝、彼を乗せた船が出る。
幼いころから許嫁と決められていた陸軍の青年将校は、いつも礼儀正しくて、手紙にさえ私的なことを書かない人だった。
その彼が、霧の立つ桟橋で軍帽を脱ぎ、あなたの両手に預ける。
「帰ったら、これを受け取りに行く。……それまで、他の誰にも嫁がないでほしい」
言い終えてから、彼は初めて、あなたの髪に触れていいかを尋ねた。
